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仙台高等裁判所 昭和25年(う)303号 判決 1950年7月08日

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

判決要旨

進駐軍物資の所持がある以上、それが売買の仲介斡旋のためであつても正犯であつて従犯ではない。

理由

昭和二二年政令第一六五号第一条第三条第一項は進駐軍物資を不法に収受し又は所持すること自体を処罰するのであるから該物資の出所は固よりその入手経路の如何並びに被告人の売渡行為が仲介であるか否かの点は罪となるべき事実ではなく従つて之を判決に明示する必要のないことは勿論之を明示した場合その認定に誤りがあるとしても判決に影響を及ぼすこと明かなものとはいわれない。又既に所持の事実がある以上、それが売買の仲介斡旋のためであつても正犯であつて、従犯ではない。

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